2021年3月19日 (金)
三重県四日市市 にいみ歯科医院
歯科医師 院長 新美敦司
インプラント治療では、インプラントを顎の骨に埋め込む外科的手術が必要になることは、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
大きな骨移植が必要な場合は入院することもありますが、通常のインプラント手術の必要はありません。
手術時間はインプラントの埋入本数や骨移植の量が多くなればなるほど長時間になります。
ここでは、手術の方法や治療の流れなどを詳しくお話します。
インプラントの手術方法
インプラントを埋め込む手術には、一般的に一回法と二回法の2つの術式があります。
どの術式にするかは、口の中や全身の状態、歯科医師の方針などにより異なります。
一回法とは?
人工歯を装着するまでの外科手術は一回のみで、歯茎の切開が一回だけで終わるため体への負担が比較的軽い術式です。
【特徴】
・GBR法(骨を造る手術)を行う場合、二回法よりも感染のリスクが高くなる
・完全に結合していない間に力がかかって、骨や結合に悪影響が出ることがある
・インプラントが粘膜の上に露出しても問題ない時に適している
・顎の骨の量が少ない部位には使用しにくい
二回法とは?
人工歯を装着するまでに外科手術を二回行うため、体への負担が一回法よりも大きいですが、適用できるケースが多い術式です。
【特徴】
・ほとんどのケースに適用できる(特にインプラントが露出すると外力により骨との結合が阻害される可能性が高い場合、術後感染のリスクが高い場合には適用)
・歯茎を一旦閉じてしっかりと治癒期間を設けるため感染の可能性が低い
・手術してから最終的な人工歯が入るまでの期間は一回法よりも長い
・工程が複雑なため費用が高い
インプラントの手術・治療の流れ
一回法の場合
①麻酔をして麻酔が効いているかを確認する
②歯を失った場所の歯茎を切開しドリルにより顎の骨に穴を開ける
③インプラントを埋め込む
④歯茎の形態が整ったら支台装置(アバットメント)をインプラントに取り付ける
⑤アバットメントが露出した状態で歯茎を縫合
(歯茎の治癒におよそ2~3週間、インプラントと骨の結合に上顎でおよそ4~6ヶ月、下顎でおよそ2~3ヶ月かかる)
⑥インプラントと骨が結合が確認できたら型取りを行い、人工歯の製作
二回法の場合
【一次手術】
①麻酔をして麻酔が効いているか確認
②歯を失った場所の歯茎を切開し、ドリルで顎の骨に穴を開ける
③インプラントを埋め込む
④インプラントの上部を歯茎で覆い縫合
(歯茎の治癒におよそ2~3週間、インプラントと骨の結合に上顎でおよそ4~6ヶ月、下顎でおよそ2~3ヶ月かかる)
【二次手術】
①インプラントと骨が結合したことを確認
②インプラントを埋め込んだところの歯茎を再び切開し、支台装置(アバットメント)を取り付ける
③歯茎の治癒が確認できたら、人工歯を装着するためのアバットメントや噛み合わせる歯の型取りを行い、人工歯の製作(仮歯→最終的な人工歯)
まとめ
一回法は手術が一度だけなので身体への負担が少なく、治療期間も二回法い比べて少なく、治療期間も二回法に比べて短い一方で、顎の骨の量が十分でない場合には適用できないのが特徴です。
二回法はほとんどのケースに適用でき、一次手術後にいったん歯茎を閉じるため感染リスクが低い一方で、身体への負担が一回法に比べて大きく、治療期間が長いことが特徴です。
インプラントの種類や術式は複数あり、口の中の状態は一人ひとり異なるため、事前に歯科医師と十分に相談し、最良の結果を得られる方法を選択するようにしましょう。
三重県四日市市 にいみ歯科医院
歯科医師 院長 新美敦司
2021年3月5日 (金)
三重県四日市市 にいみ歯科医院
歯科医師 院長 新美敦司
手術を伴うインプラント治療には、痛みや腫れがひどいのではないかと不安に感じている方は多いのではないでしょうか?
インプラントの埋め込みや骨移植の手術は、歯ぐきを切開して顎の骨を削るため、手術直後に痛みや腫れ、出血、麻痺が起こる可能性があります。
ここでは、比較的現れやすい傾向にある「痛み」と「腫れ」について詳しくお話していきます。
基本的に局所麻酔(痛み止め注射)を使用して行われるので、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
痛み止め注射を打つときと抜糸時の痛みは多少ありますが、表面麻酔を使用することで最小限の痛みに抑えられます。
痛みに敏感な方や麻酔が効きにくい方は、手術を受ける前に歯科医にそのことを伝えておきましょう。
痛み止めの注射をするときの痛みは、表面麻酔や細い注射針を使用、麻酔薬の注入スピードの調整、麻酔薬を人肌に温めることで痛みが緩和されます。
また、静脈麻酔薬や抗不安薬などを投与する「静脈内鎮静法」を取り入れている歯科もあります。
半分眠っているような状態になるため、恐怖や不安を感じることなくリラックスして手術を受けられるだけでなく、痛みを感じにくくなる効果も期待できます。
希望する場合は、対応しているかどうか事前に確認しておきましょう。
手術後の痛みの強さは、一般的には抜歯と同じくらいと言われています。しかし、個人差が大きく、インプラントの埋入本数が多い場合や骨移植が広範囲の場合は痛みや腫れが起こりやすいです。
鎮痛剤や抗生物質が処方されるため、大抵1~2週間ほど経過すれば痛みや腫れは治まります。
歯ぐきを縫ったことによる違和感を痛みと感じる方もいますが、抜糸を行えば改善します。抜糸は、手術後7~10日程度で行います。
抜糸中は、違和感程度の方もいればチクッとした痛みを感じる方もいます。
歯ぐきを切開しているため、手術後の痛みや腫れは程度に差はあるが起こります。
痛みや腫れをできるだけ抑えるために以下のことに注意しましょう。
火傷や誤飲をしたり、舌や粘膜を噛んでしまうことがあります。
処方された薬は、指定された通りに飲みましょう。特に、抗生剤は必ず飲み切ってください。
しばらくは手術部位の歯磨きはできませんが、ほかの部位の歯磨きはしっかり行いましょう。
歯磨き粉やうがい薬については、歯科医によって指示が異なるため、確認をして使用してください。
スープやおかゆや麺類、ゼリーなどの柔らかいものを食べるようにし、インプラントが埋入された反対側で噛むようにしましょう。
熱いものや辛いもの、刺激のあるものも口にしないようにしてください。また、傷の治りが遅れるため違和感を感じても舌で触らないように注意しましょう。
飲酒は1週間程度控えましょう。
お風呂は1~2日は湯舟にはつからないで、ぬるめのシャワーを使用しましょう。軽い運動であれば2~3日程度、激しい運動であれば1週間程度は運動を控えましょう。
歯や神経、上顎洞粘膜など様々な組織と隣接しているところにインプラントを埋め入むため、インプラント治療部分が周辺の痛みを引き起こす原因になることが稀にあります。
症状のほかにも時期やきっかけ、受診するまでに服用した薬と使用回数なども伝えられるようにしておきましょう。
手術中は麻酔をするので痛みを感じることはないですが、局所麻酔だけでは不安という場合は、恐怖心により緊張した状態を薬剤で和らげて手術を受けることも可能なので「静脈内鎮静法」を取り入れている歯科に相談してみましょう。
手術後は、個人差はありますが痛みや腫れが出ます。特に、インプラントの埋め込みの本数や骨移植の範囲が広いと痛みや腫れが強く出やすいです。
手術後の痛みや腫れは1~2週間ほどで治りますが、歯科医の指導に基づいて日常生活を送るようにしてください。
治療の手法によっても痛みや腫れの度合いが異なるため、詳しくは歯科医師とのカウンセリングで確認し、不安や疑問を解消してから治療に臨むようにしましょう。
三重県四日市市 にいみ歯科医院
歯科医師 院長 新美敦司
四日市の歯医者・にいみ歯科医院では、『歯科を通じて皆様のお口の健康をサポートする』という理念のもと日々診療を行っております。そして、四日市の当歯医者にいらっしゃる患者様が、歯医者の診療に対して「怖い」「不安」という気持ちをできるだけ抱かず、安心して診療を受けていただけるよう、スタッフ一同おもてなしの気持ちで診療をさせていただきます。
設備面でも、患者様にリラックスしていただけるよう、ゆったりとした待合室や診療室を設けております。さらに四日市にある当歯医者では、診療方針を患者様にもきちんと納得していただいてから患者様お一人おひとりに合わせた診療を行っていきたいと考えています。
ですので、四日市にお住まいの患者様が診療についてわからないこと・疑問に思うことを、お気軽にスタッフに聞くことができる雰囲気づくりということも大切にしています。四日市の歯医者・にいみ歯科医院にご来院された患者様が、いつまでも楽しく食事ができ、笑顔で健やかな人生を過ごしていただけることを願っています。