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歯周病と心血管疾患との関わり

 最近、テレビや新聞などで健康志向や寿命についての番組や記事を多く目にするようになったと思います。それだけ、皆さんが健康への意識が強くなり、興味を持ってきている証拠だと思います。
そこで、皆さんは日本の平均寿命、また死因別死亡確率は知っていますか?
2012年7月に厚生労働省から発表された「2011年簡易生命表」によると日本の平均寿命は、
男性 79.44年
女性 85.90年
でともに世界トップクラスです。
また、2011年死因別死亡確率は下表の様になっています。
             死因別死亡確率のサムネール画像
さらに、65歳以上に絞った場合、心疾患での死亡確率は、悪性新生物を抜いてトップになっています。
 
そして、この心血管疾患と歯周病は深い関わりがあるのです。
以前から「歯周病の罹患は、心血管疾患の進行に影響を及ぼす」という事は、良く言われていましたが、最近「歯周病治療が心血管疾患の改善を導く」という実験報告が徐々に登場してきているそうです。
1998年、米国で被験者役1200人を対象とした研究において
 
「歯周病による歯槽骨の吸収や歯を失う事が、心筋梗塞や狭心症などの心疾患発症リスクを上昇させる」
 
「歯槽骨の吸収程度と心血管疾患の発症率には相関があり、特に60%以上の骨吸収を示していた患者群は、心血管疾患による死亡の頻度が顕著に上昇している」
 
という報告が契機に歯周病と心血管疾患の関わりについての研究が進展しました。
その後の研究により、歯周病が血栓の形成に関与する事、口腔内細菌が血管病変に
影響を与える事などが示されました。
そして、前述のように最近さらに分かってきたのが「歯周病治療が血管病変を改善する」という事です。
その研究で特に注目されているのが下図のような歯周病治療を行っている群の方が、血栓に関与している血管内皮細胞の機能が改善し弾性が増しているという事です。
 
                        「図 積極的な歯周病治療をした時の血管内皮の弾性の改善」
まだ、両者を結びつける明確なメカニズムは解明されていませんが、歯周病治療が何らかの形で血管病変を改善している事を示しています。
心血管疾患による死亡者の多くが中高年であり、今後ますます高齢社会へと向かう日本において、その治療と予防が大きな課題となっています。
もし、心血管疾患と診断されてしまったら、歯周病チェックを行いましょう。また、心血管疾患予防のためにも定期的なクリーニングをお勧めします。
また、分からない事や疑問点などありましたらなんでも聞いて下さい。