2022年7月31日 (日)
体内に埋める器具の総称をインプラントといいます。例えば、人工関節や心臓のペースメーカーも含まれ、歯科ではチタン性でできた、人工歯根を顎の骨の中に埋めることをいいます。
歯科用インプラントは技術の発展に伴い、一般的な治療方法として確立しています。
何らかの理由で歯を失った場合、「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」のいずれかで補う必要があります。そのなかでもインプラントは顎の骨に「インプラント体」と呼ばれる人工歯根を埋入し、骨と結合させてから人工歯を被せて噛み合わせの回復をします。
歯を失った後の治療方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
メリット |
デメリット |
|
入れ歯 |
保険が適用される、治療回数が少ない |
噛めない、違和感がある、取り外して清潔に保つ必要がある |
ブリッジ |
保険が適用される、治療回数が少ない、取り外す必要がない |
両隣の健康な歯を大きく削る必要がある、虫歯になりやすい |
インプラント |
自分の歯のように噛める、両隣の健康な歯を削る必要がない、違和感が少ない |
保険が適用されないため高額、外科的手術が必要、メンテナンスが必要 |
歯を失った箇所によりますが、両隣の歯が健康であれば、ブリッジかインプラントが挙げられます。両隣の歯がない症例では入れ歯かインプラントが選択肢に挙げられます。
基本的なインプラントの仕組みは、「インプラント体」と呼ばれる人工歯根、「上部構造」を呼ばれる人工歯、人工歯根と人工歯をつなぐ「アバットメント」からなります。
インプラント体はチタンという金属が使用されており、アレルギーが少なく、骨とインプラントが結合しやすいという特長を持っています。
インプラントは保険が適用されないため、高額な治療です。歯科医院や地域によって異なりますが、おおよその費用は1本300,000〜500,000円程です。
費用が高額な理由は
・使用する器具、材料が高い
・歯科医師の技術が必要
・万全な感染対策をして手術を受ける必要がある
そのことからインプラント治療は高額になります。
メディアでインプラントは危険と報道されていますが、様々な文献で10年生存率が上顎で80%以上、下顎で95%以上と高い確立であることが証明されています。
インプラントの歴史は50年以上前になり、日々進化し続けています。診査診断を行い、十分な治療計画を立て、知識と技術を持った歯科医師のもとで手術を行えば、安全性の高い治療と言えるでしょう。
失った歯を補うために、インプラント治療は優れた治療方法です。しかし、全ての人にインプラント治療が優れている治療ではありません。
インプラントをご希望される方は、トラブルを防ぐためにもしっかりと説明を受け、納得したうえでインプラント治療を選択しましょう。
カテゴリー: 院長ブログ
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