2019年2月22日 (金)
こんにちは
にいみ歯科医院です。
前回は『だ液のチカラ』についてお話しました。
今回は『もしもだ液がなくなった場合』についてお話しましょう。
もしもだ液がなくなったら・・・どんな想像をされますか?
唾液には「食べる」「口腔内の健康を守る」「全身の健康を守る」といったことを
前回でお話しましたが、最近では、ドライマウス(口腔乾燥症)と
呼ばれる症状の人が増え、注目されています。
もし、このだ液が出なくなると、身体には、一体どのような影響が
出てくるのでしょうか?
そんなドライマウスでが起こる原因として
・口呼吸
・ストレス
・口腔が不潔な場合
・乾燥した室内など
・外分泌腺の障害により、口腔や眼球の乾燥症状を特徴とする疾患
・エイズ
・糖尿病
・パーキンソン病
・加齢
・血圧降下剤や抗うつ病薬の副作用
などが考えられます。
では、だ液の分泌が悪くなることによって
どんな症状が引き起こされるのでしょうか?
一部を紹介しますと
・だ液が出ない、口が乾く
・口内炎になりやすい、口角炎ができやすい
・食べ物が飲み込みづらく、味がわかりにくい
・むし歯、歯肉炎になりやすい
・口臭がする
など、最近ではこのような症状を訴える方が増えてきており
重度になると摂食障害や発音障害、不眠などの症状にまで発展することもあります。
だ液はたくさん出すことが普段の生活でも大切なことなのです。
そこで、だ液をたくさん出すための
だ液腺マッサージと舌の運動をご紹介しましょう。
そして上記のマッサージや運動の他にもよく噛んで食べることも重要です。
よく噛んで食べることはたくさんだ液を出すことの他に
消化が良くなり、肥満予防にもなり、脳細胞を刺激するといった
様々な効果も発揮します。
あと、だ液を分泌するのに有効な食品として
・レモンや梅干し、お酢など酸味のある食べ物
・昆布
・ガムを噛む
などを多く口にすると唾液の分泌量が増えます。
だ液がたくさん分泌されるような生活を心がけて
お口だけでなく、身体全体の健康にも役立てましょう。
今回のシリーズでお話しました『だ液について』のお話はここまで。
次回は新しいシリーズについてお話ししましょう。
3月の新シリーズをお楽しみに。
ではまたお会いしましょう。
三重県四日市 医療法人 にいみ歯科医院
2019年2月18日 (月)
こんにちは
にいみ歯科医院です。
前回から始まった『だ液について』ですが
今回は『だ液のチカラ』についてお話ししましょう。
唾液には身体を健康に保つためにたくさんのパワーを発揮しています。
そんなだ液はどのように作られているのでしょうか?
今回はその秘密を探ってみましょう。
だ液は食事などの刺激や自律神経の働きによって分泌されます。
だ液が造られるまでの流れは図をご参照ください。
だ液の働きは
1.美味しいと感じるために
食べ物がだ液と混ざらなければ味を感じることができません。
味を感じるのは舌ですが舌はだ液の中に溶け込んだ食べ物の味成分を
知覚しているのです。
2.消化を助ける
だ液には食べ物の中のデンプンを分解する酵素が含まれており
その酵素が働いて胃袋で消化しやすい状態にします。
3.飲み込む時の潤滑剤
食べ物をお口の中で十分に噛むことで細かくなります。
噛んで柔らかくなった食べ物は食道表面がなめらかになるので
飲み込みやすくなります。
4.体内への最近侵入をブロックします
お口の中にはむし歯の原因菌だけでなく様々な病原菌が絶えず侵入してきます。
だ液には侵入してきた細胞をなくしたり、抵抗する働きがあります。
5.むし歯になりにくい
お口の中が酸性に傾くと、エナメル質の表面が溶け出し、むし歯になりますが
だ液の『緩衝機能』がお口の中を中和して、むし歯を防ぐ働きをします。
6.口腔内を守ります
お口の中は常にだ液が分泌されており、だ液は食べカスを洗い流して
お口の中を清潔にしたり、常に潤いを保つことで口臭を抑制します。
7.癌の原因となる活性酸素を減少
だ液の構成物質のひとつである酵素には食物内の発癌性物質が作り出す
活性酸素を酵素が反応して分解します。
8.老化を抑える作用
最近ではアンチエイジングでも注目されていて、だ液の中にはパロチンと
呼ばれる物質が筋肉や骨の発達を促進する作用があります。
以上のように、だ液にはお口の中の健康を守るだけでなく
体内への病原菌の侵入を防ぐ作用もあったり
最近ではアンチエイジングでも注目されるなど
身体の中で様々な効果を発揮しています。
今回の『だ液のチカラ』についてのお話はここまで。
次回は『もしもだ液がなくなった場合』についてお話ししましょう。
ではまた。
三重県四日市 医療法人 にいみ歯科医院
2019年2月8日 (金)
こんにちは
にいみ歯科医院です。
前回は口臭について4回シリーズでお話ししました。
今回は口臭の原因にも大きな関わりを持つ
『だ液』についてお話ししましょう。
生まれたときから、常にお口の中にあるだ液。
そんなだ液は、お口の健康状態をチェックするのに大きな役割を持ちます。
しかしお口の健康状態だけでなく、近年では人間の健康にも
大きな役割を果たしていることが様々な研究によって
明らかになってきました。
だ液には『サラサとしただ液(漿液性だ液)』と
『ネバネバとしただ液(粘液性だ液)』の2種類ございます。
口腔内には『唾液腺(だえきせん)』が複数あり、
・耳下腺
・顎下腺
・舌下腺
が、三大唾液腺と呼ばれています。
他にも唇の裏や上あごに多数分布する
・小唾液腺
があり、それぞれの部位から分泌されるだ液によって
サラサラしているのか、ネバネバしているのか違いが現れます。
上記2種類のだ液にはそれぞれ異なった成分と働きがあり、
食事時など刺激を受けたときに分泌されるだ液(反射だ液)と
そうでないときのだ液(安静時だ液)ではサラサとネバネバの割合が異なり、
反射だ液では安静時だ液に比べてサラサの割合が多くなります。
【消化吸収を助け、体内の働きをサポートするサラサラだ液】
だ液の分泌は自律神経によってコントロールされています。
サラサラだ液は自律神経の一つである副交感神経のコントロールで
リラックスしているときに分泌されやすくなっています。
このサラサラだ液は食事時に多く分泌され、だ液に含まれるアミラーゼで
でんぷんを分解する消化酵素が多く含まれており
口腔内での消化作用が働くことによって食べ物を湿らせて
飲み込みやすくします。
そして口腔内を洗浄して中世に保つ性質があります。
【お口を通って侵入してくる細菌と戦い、健康を守るネバネバだ液】
ネバネバだ液の分泌は、主に緊張したときに働く
交感神経でコントロールされています。
交感神経も自律神経の一つで、緊張状態やイライラしているときに
分泌されやすい特徴があります。
例えば会議での発表などで緊張感から強いストレスを感じ
お口の中が粘つくことがありますが、
それはネバネバ唾液の働きによって作用しています。
ネバネバ唾液の成分には細菌を絡めとり
体内への侵入を防ぐほか、口腔内の粘膜を覆うことにより
粘膜が傷つくことを防いだり、粘膜の保湿を行うなどの作用があります。
今回サラサラだ液とネバネバだ液の2種類のだ液について
お話ししましたが、リラックスした環境を増やすことで
サラサラだ液を多く分泌できる環境を心がけましょう。
今回の『だ液』についてのお話はここまで。
次回はお口だけでなく身体の様々な場所で健康を保つために
大きなパワーを発揮する『だ液のチカラ』についてお話ししましょう。
ではまた。
訂正:学術秘書様から、ムチンという間違った表記についてのご指摘があり、
はじめて植物にムチンは無い(発見されていない)ということがわかりましたので、
訂正をさせて頂きます。
三重県四日市 医療法人 にいみ歯科医院
2019年2月1日 (金)
こんにちは
にいみ歯科医院です。
前回『口臭を抑えるための予防方法』についてお話ししましたが
今回は具体的に『口臭予防のための正しいブラッシング』についてお話しします。
前回でも口臭予防で『セルフケア』と『プロフェッショナルケア』について
説明しましたが、ご自宅でも可能なセルフケアの中で毎日注意したいのは
歯や義歯(入れ歯)のブラッシングになります。
つまり、『歯みがき』です。
歯ブラシは歯並びや口の大きさに合わせて選び、口臭予防に効果的な
ブラッシングをマスターしましょう。
方法は以下の通りです。
ここでポイントになるのは
・歯ブラシの毛先は歯と歯ぐきの境目に当てます。
・前歯、奥歯、歯の外側、そして内側と歯ブラシの向きを変えましょう。
・ゴシゴシと大きく動かすのではなく、細かく振動させるように
歯ブラシを動かします。
また義歯(入れ歯)をお使いの方は義歯(入れ歯)もしっかり磨き
手入れしましょう。
義歯(入れ歯)の手入れを怠りますと特有の臭いがすることがあります。
特にプラスチックの部分には唾液が吸着し、細菌の作用で臭い物質が作られ
のちに口臭の原因となります。
食後に義歯(入れ歯)を外して、ていねいにブラシで洗いましょう。
また夜には義歯を外して洗浄剤を使用した水に浸して保存し、
1週間に1回程度は洗浄するとさらに良いでしょう。
そして歯ブラシにだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って
磨きにくい歯と歯の間に溜まった歯垢を除去することも忘れずに心がけてください。
自分のお口に合った歯間清掃用の道具の選び方は歯科医師や歯科衛生士に
指導を受けるようにしましょう。
以上のように歯磨きなどのブラッシングやお手入れの他に
ガムを噛むことも口臭予防に役立ちます。
この時、天然の甘味料でむし歯の原因となる酸を作らないことで知られる
キシリトールガムを噛むと歯やお口の健康にも良いでしょう。
ガムを噛むことは眠気覚ましやストレスを和らげリラックス効果もあり
さらに口臭予防には最適です。
4回に渡ってお話ししました『口臭』については今回が最終回です。
次回はまた別のお話をしますのでお楽しみに。
ではまた次回このブログでお会いしましょう。
三重県四日市 医療法人 にいみ歯科医院
四日市の歯医者・にいみ歯科医院では、『歯科を通じて皆様のお口の健康をサポートする』という理念のもと日々診療を行っております。そして、四日市の当歯医者にいらっしゃる患者様が、歯医者の診療に対して「怖い」「不安」という気持ちをできるだけ抱かず、安心して診療を受けていただけるよう、スタッフ一同おもてなしの気持ちで診療をさせていただきます。
設備面でも、患者様にリラックスしていただけるよう、ゆったりとした待合室や診療室を設けております。さらに四日市にある当歯医者では、診療方針を患者様にもきちんと納得していただいてから患者様お一人おひとりに合わせた診療を行っていきたいと考えています。
ですので、四日市にお住まいの患者様が診療についてわからないこと・疑問に思うことを、お気軽にスタッフに聞くことができる雰囲気づくりということも大切にしています。四日市の歯医者・にいみ歯科医院にご来院された患者様が、いつまでも楽しく食事ができ、笑顔で健やかな人生を過ごしていただけることを願っています。